古来ハワイから学ぶ「先生のあるべき姿」
先生のあるべき姿、理想の先生とは?
うーん、「金八先生?」
確かに、情に厚い金八先生は、各生徒の、授業以外の事、放課後に起きた家庭内の問題までにも介入し、解決しようとする。でも、まずいませんよね、そんな先生は現実に。
時代が違うっていうんじゃない、国が違うからっていうんじゃない。先生も普通の家庭のお父さんだったり(若い先生だったら息子さんだったり)奥さんにとっての旦那さんだったりするんですから、そんな学校の時間帯プラス、放課後も生徒の家庭のことに突っ込んでるわけにはいかない。人間ですから。(笑)
「モンスターペアレンツ」という言葉を聞きました。子供の出来が悪いのは、学校のせいだ、先生のせいだ、教育のシステムのせいだ、と突っ込む親たちがいると言われていますが、そう言う方達が、本当の先生の姿と言うのをわかっているかと言うと、謎ですよね。
じゃあ私は、、というと、私もわかってなかった。あるハワイアンの話を聞くまでは。とても良い話なのでシェアさせていただきます。
ハワイ語で「クム」という言葉があります。ハワイが好きでフラをされている方は、このクムという言葉を知っていますよね。または聞いたことがあるという人も多いと思います。現在「クム」と言えばフラを教える先生。各ハラウ(フラ教室)にクム(先生)がいて、フラを教えてくれている。優しい先生もいれば、厳しい先生もいる。
こちらハワイでもそうです。メリーモナークに出るようなフラを教えているクムは厳しいですよ。ステップが間違っていれば、足をムギュッと踏まれたりするそうです。「フラは作法です!」と言い、挨拶ができないとレッスンを始める前に「帰りなさい」となるクラスもある。それだけ真剣なんですよね。
春高バレーに出る様な高校でバレーをしたことのある私は、その感覚わかります。先生は情に厚い人だった、けど一言で言うと鬼。今の人にはきっと考えられないほどのスパルタ。細いはずの当時の私の顔がいつもパンパンなっていた、と言えば、何をされていたか想像がつくと思う。
(え??アンパンの食べ過ぎだった???違う違う(笑))
実は、このクムという言葉。こういうところからきているのです。
元々ハワイには先生という人たちは存在しなかった。
理由は、元々が太陽信仰の民族だからです。人は太陽があって存在するもの。太陽が私たちを支配するもの。唯一、太陽だけが、私たちの上に立つもの。その太陽で生かされ出来た植物、動物、山、川、海、海藻、などなど地球のもの全ては、太陽の下では兄弟。人間だけではなく、地球上すべてのものは兄弟。上に立つものもいなければ下になる人もいない。
ただし人間の中には、偏ったようにある種の技術に長けている人が生まれる。やたら漁の知識に優れた人、やたら物作りがうまい人、やたら農作業の知識に詳しい人、薬草を集めるのがうまい人、平たくいうと特別な才能に恵まれた人たちです。そういう人たちは、その知恵や技術を他の人の為にシェアする、しなければあんらないのです。それを今の言い方にすれば「教える」ということになるんです。
今の様に才能を自分の為にだけ使って大儲けして、豪華な暮らしに溺れてる様な事はしなかった。特別な才能を持った人は、大変だったんです。人一倍努力をして社会の為に貢献しなければならなかったんですから。他の人たちより上に立つという感覚なしに出る。
だからカフナという人たちがいても、「古代ハワイには先生はいなかった」
で、白人の方たちがハワイに住む様になった時のことです。伝えれている人をあれは先生かと聞いたそうです。が、ネイティヴと話し合っても、先生に相当する言葉がなかなか見つからなかった。それもそのはず、西洋の先生と同じような態度で教えている人間がいなかったのですから。苦肉の策に出たのが「クム」という言葉。意味は「木の根」。技術を伝授する人を形容する言葉と西洋の人に伝えたそうです。
さて、木の根。木の根の役割を考えてみてください。土地の力、水を吸い取り、枝のすみまで運んでゆく。そして縁の下で支える。それが木の根。もう答えは出ましたよね。
「先生のあるべき姿」を
自給自足で7世代先のこともまで考えて生活していた古代の人たちの話。少しでも見習いたいと思っております。
それではまた次回まで
アロハ!
記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
Facebook https://www.facebook.com/alohaemiko
You tube「英語の勉強しよう!」https://youtu.be/2MlQIl2N3dI
この記事へのコメントはありません。