CULTURE

隔離生活から始まるロカヒ

ハワイ語には、アロハとマハロの他に「ロカヒ」という大切な意味を持つ言葉があります。

その「ロカヒ」とは「真の(万物との)つながり」という意味なのだけど、まこと形でつながる為には、一回あるものを全て捨てて空になる。肺の空気を全部吐き出せば新鮮な空気が肺を満たしてくれるように、空になることで新しく正しいつながりを作れるというのです。

ハワイでは一足先に「外出禁止令」が出され皆が実行しています。今のところ5月31日まで続き、その後も続く状況によっては続くかもしれません。中にはまじめに取らない人もいるようですが、わたしは、最前線で生命を張って頑張っている人たちを思うと真剣に捉えないわけにいきません。(しかも持病持ちが家にいるのでなおさら)

実際、外の世界と(フィジカルにだけど)縁を切るということは、お金がゼロになるかもしれない。友達がゼロになるかもしれない。(特に娘たちの) 積み上げたものが全部無くなるかもしれない。何よりワークアホリックな自分が爆発するんじゃないかと不安も多々ありました。

が、思わぬ展開になっているんです。

まず一週間くらい経過した時点で「たいして意味を持たないもの」が浮き彫になってきたんです。逆に言えば自分が今までいかに「下らない事やものに縛られていた」ことに気付かされています。(同じように真剣に状況を捉えてる思わぬ人とバーチャルで繋がったり!)また自分のためにも家族メンバーとの調和を優先する様になりました。
  
そして一月経った頃に、足し算式ものの考え方が産まれました。

足し算式のもの考えの代表は、ほら、赤ちゃんを見る大人。何もできなかったあかんぼが言葉を発したら嬉しく、ハイハイしたら嬉しく、歩き出したら嬉しく、トイレが出来たことが嬉しい。人間として何でもないことが、できたことを褒めまくる、みたいな。

私は、もともとマイナスなことを見つけるのに長けていました。「何でうちの子はこれが出来ないんだ」とか、「旦那がぐうたらだ」とか、自分自身も「努力が足りない」などと、今考えると一体、理想はどこにあったのかわからないけど、とにかくマイナスなことを見つけては、埋めるために、自分を、そして他人を、家族を変えようと、毎日、必死でした。幸せを味わえてたって言うと、謎なくらい(苦笑)

今は、何だかゼロになっちゃった感じだからかな、朝から太陽が昇るのが嬉しいとか、食べ物が冷蔵庫にあるのが嬉しいとか、こんな状況なのに明るく出来てる子供はすごいなとか、文句を言う元気のある旦那が健康なことに感謝とか、仕事の依頼がきて(いくら支払いが安くとも(笑))ありがたいとか、良いところを探せる天才になってる。「足し算」で物事を考えられるようになってるんですよね、いつのまにか(笑)
  
まさに、溜まっていたものを完全に吐き出し、新しい空気を入れている様な感じです。

そうです。初めて「ロカヒ」チャンスが与えられているんです!!

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