ハワイは10月の中頃からマカヒキの時期に入りました。
「マカヒキって何?」
現在知られているマカヒキと言えば、イベントの名前。あちこちでマカヒキと呼ばれるフ
ラのイベントが毎年恒例の様に行なわれています。我が家ノースショアの近辺での例を上
げると、11月12日。ワイメアバリーでマカヒキフェスティバルと呼ばれるフラの大会が
行なわれます。
が、本来のマカヒキとは、ただのイベントではありません。ハワイの自然が正常に動く為
に、無くてはならない「一定の期間」でした。
古来ハワイの人たちは、縄文時代の日本がそうだった様に、農業と漁業が主になって自給
自足で生活を支えていました。日本の農業でも(これはユニバーサルな話しでしょうが)
種まきの時期と収穫の時期がある様に、ハワイでももちろん種をまく時期と収穫の時期が
ありました。今の様にチリから貨物船でぶどうが毎日届いたり、カリフォルニアからお米
が届いたりなどが一切なかったその当時。人々が、その「時期」の特徴を理解し、体を万
全に整えておくことは、今の私たちには想像も付かないほど、大切な事でした。(時期と
いうのは、種まきと収穫だけでなく、土地争い/権力争いの戦争の時期などもありました。)
絵:マカヒキシーズンではハワイの4大神様の1人/ロノマクアに敬意を払うべき、収穫
を税金として政府に納めなければならなかった
マカヒキというのは、古来ハワイアンたちの社会で決められた時期の一つで、始まりは
Welehu/ヴェレフ(10月の中旬)。Makali’i/マカリイ/プレイアデス星団(すばる)
が、水平線に顔を出す時。終わりはKa’elo/一月の終わり。
その4ヶ月の間、戦争はしてはいけないし、働いてもいけない。サーフィンやハワイアン
囲碁や、スライダー、槍投げなどの技量を競い合うスポーツ競技会が行なわれたり、男女
が交わるのも許された。食べて遊んで休養する。4ヶ月の長いバケーションだったという
わけです。
絵:マカヒキのこのシーズンは、働いてはいけない。働くかわりに、スポーツをしたり、
ゲームをしたりと、次のシーズンの労働の為に、心と体を休養させるのだ。
さて、テレビもラヂオもなかった時代にどうやってマカヒキシーズンの開始は知らされた
のでしょうか?Kapa(布)をたらした長い棒をLonomakua(ロノマクア)の象徴を政府の
人たちが島を時計廻りと反対に廻る。日本の大名行列の様な光景です。ロノと共に、地域
を廻る政府の人々に、その時期に採れたものを税金とし渡していくのです。その時点で、
マカヒキシーズンが開始になるのです。古来ハワイでは一人一人の身構えが良い社会を作
るのに最も大切なことだったので、規則がとても厳しかった。守らなければ死刑になるほ
ど厳しかったその規則「カプシステム」が、そのマカヒキ開始の合図と共に、解禁になる
んです!!「やったー。とうとう自由だ~~!!!」 なんだかワクワクしてしまいます
よね。その時の瞬間を思うと。
重要な「時期」で活躍する為に、そして正常に人生を送るために「休養の時期」は、今の
私たちにも必要なのかもしれません。「マカヒキシーズンにハワイに来てノンビリする」
毎年の行事にしてはいかがでしょうか:)
記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
Facebook https://www.facebook.com/alohaemiko
You tube「英語の勉強しよう!」https://youtu.be/2MlQIl2N3dI
この記事へのコメントはありません。