ハワイアンたちの宝物ってなんだと思います?
「クプナ」老人たちです。
知識を持ったクプナは
ハワイアン社会の中でとっても大切な存在。
先日、そのクプナがまた一人なくなりました。
彼女の名前はグウェン·カミスギ。
写真 グウェン·カミスギさん
このクプナが残したものはとても偉大な物。
彼女は人生の後半を「ラウハラ作り」
そして「ラウハラ伝授」に専念しました。
ただし作るだけではなく、
原材料のプーハラやハラの植物を大切に育て方までも、
多くの若者に伝授されました。
グウェンさんが若者にラウハラを教えたように、
グウェンさんもあるクプナから技術を取得しました。
彼女の先生はクカナ·グレースさんです。
生前、クカナさんは
National Endowment for the Arts’ National Heritage Fellowship を受賞。
(文化を伝える人に与えられる賞。日本では言えば人間国宝)
クカナさんはハワイ島のヒロで育ち、おばあさんにラウハラ織りを
伝授してもらったそうです。
写真 手でゆっくりと編み込むラウハラは世界に二つと同じものはないのです。
この帽子になったりマットになったりバックになったりしているラウハラ。
今はハワイアンブームでハワイアンクラフトお技術が発展途上国に持って行かれ、
お土産として、安い値段でラウハラのマットや帽子、バックを買うことが出来ます。
が、もともとは家宝的な物でした。
それぞれの家庭に伝わる秘伝の編み方があり、
容易にはよそ者に伝えないという伝統的なクラフト。
が、時代が変わり、白人文化が到来。
伝統が失われるという状況で、ハワイアンたちはドアを開けた。
家族だけでなくローカル、そして外国人の人にまで
ラウハラの技術を伝授するレッスンを行うようになったんです!
多くの生徒が自分の先生から教わり、
その数名がマスター(先生)になり次世代に伝えてゆく。
ただし教えるのは技術だけではありません。
原料になる植物の命を永遠のものにする。
編むということに深い意味を持つのです。
ラウハラの先生たちは、哲学も技術同様、大切なものとして
伝えてゆくのです。
「編むということはね、人間関係を意味するの。
人との出会いを自分の人生の中に編み込んでゆくの。
編み込む葉ーそれはまさに貴方の友達、家族ー
決して完璧でないにしても、綺麗に編み込むの、貴方の人生に。
それができるかできないかは 貴方の技術次第。
だから「編むということ」は良い人になるということなの。」
グウェン·カミスギさん、生前に残された言葉です。
きっと多くの人の耳にリフレーンしていることでしょう。
もちろん私の耳にも。。。
「枯れかけた君という名の葉なしではただのゴミと化す我のラウハラ」短歌 by
コーヘン恵美子
記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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