CULTURE

私たちがフラを踊る理由 vol.8 「進歩しろ」と言われるけれど

ブログ73-1

「進歩しないと!」と、フラの世界だけでなく、学校や会社、家庭ないでも、良く使われる言葉ですよね。

その度に「今のままではいけないんだ。変わらなければならないんだ」と頑張る。結果、そういったプレッシャーで、胸が押しつぶされそうになる。きっとその様な経験をした人は、少なくないと思います。

では、実際、私たちは『「進歩」という意味を本当に理解しているのでしょうか?』

お金が中心で動くようになった今の社会では「お金を稼ぐための技術が進歩することが進化」となっています。が、それはただのプレッシャー。体や心に悪影響を与えるとしたら、本当の「進歩」とは言えないのです。

今日は、いにしえ時代のハワイアンの視点からの「進歩とは何か」を、今回もマーサノーイエスさんの指導の元にお話してゆきます。

それを語るには進化論を語らなければなりません。できるだけわかりやすく書きますので、飽きずに最後までお読みくださいませ:)

古来ハワイアンたちは、今でも過去の出来事を大切にしている。大切にしているどころか、日々、過去と現在を同等に捉えて生きている。そんな話を数回前のブログに書かせていただきました。

それでは、彼らの過去というのは、どこまで遡るものなのでしょうか?実は、なんと、ビックバン。宇宙の誕生まで遡るのです。

イオとコレコレ。それが宇宙の最初の種です。こちらも前回のブログに書いた様に男女のペアです。

イオはとてつもないパワーを持っていたのですが、その力を使いきれずにいました。そこにコレコレがパートナーとして活躍。コレコレと一緒になることで、イオの力が活性化されたのです。

パートナーになることで活性化されたその2つもの(イオとコレコレ)は、様々なものを生み出しました。

まずはポーの時代。ポーとは闇の時代のことを指します。その時代に、生物の種になる様な異形のものがたくさん出現しました。それらは、コレコレの力を借りて活性化されたイオの産物です。

その闇の時代ポーの最後(最初の7つのワーとも言われるこの時代の最後)に、イーリオ(犬)とオロへ(犬男)が誕生します。彼らがアオ(光の時代)に導いてくれたのです。犬は今でも「時代の扉を守る門番」だと拝め讃えられています。

時代はその犬たちに誘われて入ったアオに入ります。アオとは光の時代のことです。アオの時代のクライマックスは(私たちの目からいえばですが)人間の誕生。人間が誕生し、人間文化が生まれ、今の私たちがいるのです。

では、アオ(光の時代)になった今、もうポーの時代は存在しないのでしょうか?

いいえ、存在するのです。アオは、領域、地球、世界、明るさ、学習、習得、伝授という意味を持ちます。なんだか華やかな感じがしますよね、それは昼間を指します。

そして、ポーは「夜」。「夜」となり、今でも存在するのです。そのポーの意味は、祖先。過去に生きた命。スピリチュアル。謎。これから生まれる命。そして可能性です。

わかりやすくもう一度。その色々な意味を含めたポーとアオは、昼間と夜という形で今でも存在しているのです。

そうです。どちらもなくてはならないもの。それぞれの意味をもう一度、確認してみてください。今の社会、どれかに偏りがちですが、全ての過去は、今この現在、この瞬間に保持されているのです。

で、進化とは何か?

学校の学習の中での進化論でも、ポイントを探ると、そこには「状況に合わせた無理のない変化」があります。何故、変化するのか?それは「命を繋ぐため」。サバイバルモードのスイッチが働いているからなのです。

わかりやすくするために、ここで、ビルゲイツのお子さんも利用している学習サイト、カーンさんが解説する進化論の話をします。

過去に多くの黒い蛾がいました。どうして黒かったかというと、木の幹が黒かったから。黒い幹に黒い蛾。敵の鳥からは見えにくく、生き延びることができた。要するに子孫を残すことが簡単にできていたのです。

そこにイギリスの産業革命が起きました。工場があちこちに作られ、二酸化炭素が増え、木の幹の色が白くなっていってしまったのです。その状況でも蛾の命は途絶えなかった。子孫の中に黒だけでなく、少量ですが、奇形で白い蛾を交えていたからなのです。黒の蛾がいなくなったものの、白の蛾は生き延び、白と白が子孫を作り、蛾の命は今にまでも続いている。

というのが、科学の分野での進化論のポイントなのです。

実は『私たちも進化論の中の進歩の道を辿って生きている』のです。ただ、あまりにもお金の価値に振り回されるあまり、体の中は進化論の進歩を辿っていても、頭の知識が否定してしまってる。だから進化してないものだと勘違いし、命の意味を見出せないでいる。

古来の姿で生きるハワイアンたちは、今でもビックバンは続いていているといいます。「始まりは決して終わらない」のだと。

『進化とは、自分の環境と状況にあわせられる柔軟性を持ち、心地よい様に変化してゆくこと。命を繋ぐために。』

フラは、古来を今に伝えるもの。その忘れてはならない大切なことを現代の人に伝える大切な道具だと、私は思います。ぜひ、踊り続けてください。

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記事: エミコ•コーヘン
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