「必ず連れてってよね!」
娘たちからこの言葉を何度聴かさせたでしょうか?ハワイに遊園地がないだけに、ハワイの子供たちにとって、定期的にやってくる移動遊園地が近場にやってくるというのは《世界サーフィン大会のパイプマスターズが行われる以上に貴重》なことなんです。
で、先日3月の初めのこと。私たちが住んでいる近くのワイアルア高校の校庭にその遊園地がやってきました。週末、3日間行われたフェスティバル。どの日をとっても知り合いに会うんです。ということは、私たちはまだマイルドな方。他の人は毎日通っているんですよね。
もちろん会う親会う親、口に出す言葉は同じ。「お金が大変だけど仕方ないよね~」と(笑)。愚痴をこぼしながらも子供の笑顔の後ろで嬉しそうに微笑む親たちの心は同じ。子供たちに良い思い出を残してあげたいからなんです。
実は、この親の気持ちは、100年以上も前から存在するんです。このハワイでこの移動遊園地を経営するのはE.K.Fernandez(イーケー·フェレナンデス)家。フェレナンデス家は三代にも渡り、この遊園地を経営しているのです。先代フェレナンデスさんはマウイのアリイの血を引くハワイアン。ハワイ最後の女王リリウオカラ二の友人でした。王国が潰されるときに、女王側につき、最後の最後まで、ハワイ王国のために力を尽くしたと言う方です。ですが、時代の流れを受け入れたんですよね。国籍や人種を問わず、《ハワイにいる子供たち全員の笑顔が見たいから》このビジネスを始めたそうです。1903年のことでした。
初期のフェレナンデスのショーは、動物のショーや綱渡りなどもあり、乗り物中心の遊園地というよりも、サーカスの色が濃かった。ですがこれも時代の流れ。動物保護法などの規則が厳しくなってからは、動物を使うことができず、方向を変えなければなりませんでした。そんな変化につまづいた日々もありました。2世の頃です。フェレナンデスのこのビジネスは、借金を重ね、危うく潰れるところだったんです。究極な状況ででたアイデアは、先代がやってのけたことと同じ《時代に合わせる》と言うこと。子供たちが喜ぶゲームに着目し、ファンファクトリーという名前のゲームセンターを立ち上げました。アレヨアレヨというまにそのビジネスは大成功。ハワイだけではなく、本土にもビジネスを広げたファンファクトリー。結果、地元の子供たちに奨学金システムを作れるまで成長しました。お金がなくて大学に行けない優秀な島の子たちをフェレナンデス家は、助けはじめました。
「おじいさんとお父さんに習ったことは、お金を儲けることを考える前に、最高のエンターテイメント供給することに集中すること」
これが先代が2世代目へ、二世代目が三世代目に伝えられてきた言葉。そして100年以上も島中の人に愛されてきた理由なのです。本当のアロハがここに存在するんですよね。
記事を仕上げた思いました。次回移動遊園地がきたときには「必ず連れて行くよ」と、私の方から子供たちへ声をかけようと。(オレオフライ(オレオの揚げ物)を楽しみにしてるってのもあるんですが(笑))
PS スケジュールが確認できるフェレナンデス移動遊園地のホームページ
http://ekfernandezshows.com/events/206
それではまた次回まで。
アローハ!
記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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You tube「英語の勉強しよう!」https://youtu.be/2MlQIl2N3dI
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