「ハワイの三大お土産品」といえばパイナップル、チョコレート、(グリコと言いたくなるけど)マカダミアナッツ(笑)。この前まではその三つだったと思うんですが、知らない間に、パイナップルの影は薄くなり「コーヒー」が確実にトップ3の仲間入りしてる。今日は、そのコーヒーの話です。歴史を探りながらの話。拙い文章ですが、どうか、おつきあいのほどを。。。
さて、いきなり質問です、ハワイにコーヒーが初めて入ってきたのはいつの事でしょうか?
「キャプテンクックがハワイを発見した後!」ハワイの歴史好き、文化好きな方の元気な返事が聞こえてきた様な気がします(笑)。。。。そうなんです。実はハワイにコーヒーが入ってきたのは、サトウキビとほぼ同じ時期。西洋の方々がハワイに訪れる様になったと同時期にコーヒーがハワイれ栽培される様になりました。
ときは1800年を少し回った頃のこと。航海の時代の寄港場として持ってこいのハワイには、他の国からどんどんどんどん外国人が押し寄せて来てました。当然と言いますか、時代の流れに逆らえず、と言いますか、過去にあった自給自足のシステムは無残にも崩れ去り、ハワイも貿易システムの中に中に位置することで、経済を支えてゆく様になったのです。ただこの頃は、他の国はすでに売買に慣れていたけれど、ハワイは始まったばかり。売り買いに慣れてなかったんですね。浅い知識のまま山にたっぷり育つサンダルウッド(白檀の木)を切っては売り、切っては売り、、、そうこうしている間にサンダルウッド(白檀の木)がほぼ全滅してしまったのです。
これでは島の人たちを支えられない。さらにこのままだと、他所の国に乗っ取られると思ったハワイ王国政府は、新たな経済政策を立て始めていました。何かサンダルウッドに変わる農業は出来ないだろうかと。そんな矢先、スペインのドクターがホノルルに立ち寄りました。名前はドン·パウロ·マリン。彼の知識の元で初めてのコーヒー栽培が試みられました。場所はホノルル。1813年。カメハメハ大王が亡くなられる少し前の話です。
最初の試みは無残にも失敗しました。が、その後。大王の息子のリホリホが、カメハメハ2世として王様になってすぐ、ワイフのカママルとオアフ島の州知事ボキを連れて、イングランドに渡りました。そこでジョン·ウィルキンソンという農業家に会い、サトウキビとコーヒーの栽培方法を教えてもらったのです。その知識を元に初めてホノルルのマノアバリーにある政府の農場にコーヒーが植えられました。
その時の結果は花丸。1827年に初の収穫が出来ました。その頃、たまたま宣教師として在住していたサムエルという人が、知恵が回る人だったんですね、その最初のコーヒーの農園から枝をもぎ取り、ハワイ島のコナ地区にある農場に揷し木をして増やしたんです。ハワイ島のコナ地区に。
「あ~~それがコナコーヒーの最初の一歩なんだ」、、、、また読書の方の声が聞こえてきた様な。。(笑)挿し木からのコーヒー栽培は見事に成功。ハワイ島のコナ地区の南側ナポオポオを中心に、カウ地区まで植えられたということです。ハワイ島のカウ地区、、、「カウコーヒー!!」あら、また声が聞こえてきた様な。。。(笑)
こうしてハワイ島にコーヒー農業が定着した頃、産業としても定着するキッカケとなる出来事が起きました。1980年のことです。世界のコーヒー通が集まり競われるオーストリアのヴィエナのワールドフェアでハワイのコーヒーが賞を取ったんです!すぐにコーヒー好きな人にハワイのコーヒーが知られることになりました。
そこからは、もう作れば売れる作れば売れるのサイクル。1899年には6000エイカー以上の土地に植えられたコーヒーは3億円もの収入をもたらせたと言います。ほとんどの農場は家族経営だったそうですが、ここで力を発揮してきたのが、日本人です。力を合わせて仕事をするのが得意とするのが国民性がうまく働いたのでしょうか、日本人コナコーヒー工場が出来、大成功を納めました。それが1910年のこと。
そして、1914年。第一次世界大戦が始まると、アメリカ軍人たちのコーヒーの需要を満たすために、ハワイのコーヒーが活躍。1932年には猫の手も借りたい用な農業の忙しさ。コナ地区の学校の夏休みを8月~11月にするなどし、地元の子供たちにも収穫を手伝わせた時期もあったそうです。(ハワイがアメリカになった後1969年に夏休みの時期は他と同じ時期にリセットされましたが)
そんなこんなでコナ地区で作られるコーヒーが大成功を収めてきたのですが、ここまで注意深く読んでいただいた人はお気づきかと思うんですが、カウ地区のコーヒーはどうしたかということ。コナ地区とカウ地区には同じ時期に同じ様にコーヒーの苗が植えられてたはずなのに、と。
実は1894年にジェーシーさんがカウ地区にも立派なコーヒー農場を作ったのですが、この地区ではサトウキビ産業が幅を利かせていたため、産業としては成功しなかった。ですがその100年後、こちらも時代の流れとでサトウキビ産業が急降下。最後の砂糖工場が閉鎖。サトウキビの畑はコーヒー畑に変えられました。そこに農業に慣れた元サトウキビ労働者たちが導入され、カウコーヒーが改めて産業として定着する様になった。一時、サトウキビ業がなくなり何十年もその仕事に付いていた人はどうなるのだろうと私まで心配していましたが、真面目に働いている人には良いことが起きるのでしょう。彼らが作るカウコーヒーが、スペシャリティーコーヒーアソシエーションオブアメリカのコンテストで賞を獲得。カウコーヒーが注目を集める様になったのです!!
そのカウコーヒーを扱うカフェを見つけました。現在、アートが結集する地区として注目を集めているカカアコ周辺に移動しながらコーヒーを売るコーヒーワゴン。オーナーは、エリックさん。写真を見て「みたことある!」ハワイ通の方の声がまた聞こえてきました(笑)。そうなんです、ネットフリックスの人気番組テラスハウスに出ていたイケメンキャストのエリックさんです。オーナーでもある彼のコーヒーへのコダワリは脱帽もの。じっくり出る幕を待ち熟された歴史を持つカウコーヒーにふさわしい製法、サイホンを使って入れてくれるのです。「味を言葉で形容してくださいな」に対し、「初恋の味です」と。なるほどコナが古女房ならカウはあの頃のウブな彼女(笑)。是非、ハワイにいらした際には、カカアコ付近にあるこのカフェを探して初恋の味を賞味してください。
Punch Bowl Coffee
インスタ https://www.instagram.com/punchbowlcafe/
ホームページ https://punchbowlcoffee.com
それではまた次回まで
アロハ!
記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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You tube「英語の勉強しよう!」https://youtu.be/2MlQIl2N3dI
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