CULTURE

ハワイの聖地 
# 3 「パアラアカイ/カイアカビーチ」

ブログ151-1

読者の皆さまこんにちは。

今日はハワイの聖地3回目。マウナケア、クカニロコに続き、カイアカ。まずは前回説明させていただきましたクカニロコとの関係からお話しさせていただきます。

 その昔、ハワイが平和だった時代(人口が増え食べ物があり戦いのない時代)王様の跡取りとなるの者は皆、クカニロコで産まれました。そのことは今や多くの人に知られている事実です。

人はまさにキラビヤかな人物に惹かれますから、王様やの話は多くの人により語られ記述にも残されています。が、私の様な才能のないただの母親からしたら、出産した女性の方がむしろ気になる。そこで、今日紹介する場所「カイアカビーチ」が絡んでくるのです。

そこを説明するにはまずクカニロコでの出産の話を理解していただくことになります。

では始めます。

カネという太陽を自分たちの総括者(あるいは神)と信じていた、かつてのハワイアンたち。当然人間たちを統括するリーダー的存在アリイは、8月の一番太陽光(ヴェラ)が強い時に産まれるべきだとし、お産の日は必ず8月に行われていました。太陽光をたっぷり浴びること=マナ(力)を吸収する、ということからです。
(決められていて計画的に妊娠したのか、自然にそうなっていたのか、そのあたりは私の方ではわかりません。)

その8月に産まれてくるお産の7日から10日前あたりに、妊婦さんは、クカニロコにあるポモホーと呼ばれる長い家に滞在しました。カフナの指導による厳しい食事制限などお産の準備を始めるためです。そして時間が来たら、妊婦さんは、地面に触れることを禁じられているので(衛生上のこともあるんではないでしょうか)親戚の男(純血)、数人に抱えられバースストーンの位置まで運ばれました。バースストーンは紫のベリーが潰されそのエキスが塗られたタパ(カパ)(敷物)で覆われました。(紫は天からの純血の証)

そして妊婦は、バースストーンのサイドに座る2人の男たちの介助により
(詳しくはhttps://vimeo.com/167009697の19:22あたりをごらんください)石に触れることなく、空中で重力をふんだんに使い、赤子をこの世に送り出しました。

産まれて来た赤子はタパ(カパ)(敷物)に包まれ、ホーオロのパフヘイアウに妊婦と共に連れて行かれました。(ドールパイナップル畑の開発の時に潰されてしまったヘイアウです)そこには48人のアリイたちが目撃する中、尖った竹を使い、臍の緒が、切られました。この肯定は医学的にも10分程度の間に行わなければならないわけですが、ヘイアウ自体が10分ほどかかる場所にあったので、迅速な対応が必要とされたのです。この後は、まるでお祭りの様に赤子の出産を祝う太鼓などが叩かれ、島中にリーダーは知らせられました。

で、大役を務めた妊婦さん。その後、どうなされたのでしょうか?

出産後の妊婦さんが向かった場所。それがここ現在のカイアカビーチなのです。

実は、 カイアカビーチのこの場所で、悪露を流したんです。

その事実は、直接、クカニロコのケアテイカーを務めるトムさんから、この場所で聞かされた。約一年もの間、子供を自分の腹の中で育て上げ、無事に出産を終えた後のその充実感。悪露が出切った後の開放感は、何事にも変えられないほどの感覚。それをリーダーをお産した後の母親がここで感じたのかと思うと、私自身も3人の娘を出産しているため、なんとも言葉に出来ない全身の血が喜びの涙に変わった様な気がしました。

その海は今も昔と同じまま。

しかし、なぜ、この海が選ばれたのでしょうか?もちろんクカニロコから近いといえば、近い。けれども隣の浜でもよかったんじゃないかと思うわけですが、理由はここが、波が少し穏やかになる湾で、そして(今は開発で無くなりましたが)ヘイアウ(神社)が存在した場所だったからです。

土地の名前を見てもここは神聖な場所だということがわかります。この場所は、パアラアカイと呼ばれる場所です。パアは「場所」という意味。ラアは「生まれる」という意味。産まれるという意味は「マナ(力)」という意味。カイは「海」です。短略的に言ってしまうと、「生きる力」という意味が含まれている裏には、ここは、人民のために尽くして亡くなられたアリイたちが葬られている場所だからです。人骨は「マナ(超越した力)を誇る」と言われているので、ここはまさに。。。言うまでもありません、よね。

この公園は現在一般の人に解放されています。

公園に入るとすぐに気がつかれる人もいると思いますが、大きな岩があります。

その岩はタヒチから流れて来たと言われる岩。地盤は3点のポイントだけで支えられています。このあたりにこの内容物の岩が見つからないというところから、やはり他から流れて来たのだろうという説は濃い様です。

石の名前はラナイケカネ。ラナの意味は先祖。先祖の意味は健康とか己の強さとか。何か、人の筋になる「背骨」の様な意味になります。イケの意味は知恵と訳すと安っぽい感じになりますから「智慧」の方があっているかもしれませんね。カネの意味は、太陽、総括者。神と訳す人もいますが、神になると人間とかけ離れている様な気がして違う様な気がします。人の身体的なものを支える最も大事な素、の方が合っている様な気がします。

短略的な言い方をすると、この岩は、健康を守ってくれるもの、となるのだと思いますが、そういった意味では、ワイキキビーチの4つの石との繋がり(タヒチの関係もあるので)があるのではないかと。

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カフの話によるとこの石を再発見した時に、真ん中から大きなバニアンツリーが生えていて、それをどうするかの協議がなんどもハワイアンのカフたちの間で行われ、結果、切ることになりました。切った後、根っこなども処理されましたが、無事、岩は崩れずに済みました。一時、漁師たちが魚の大群を見つけるために登ったと言われていますが、やはり歴史的な石であるために、触らない方が良いですね。崩れてしまったら次世代の人に残らないわけですから。

で、いらした方は気がつかれたかと思いますが、ここは湾になっています。比較的波が穏やかな海です。カヌーの時代(航海師の時代)はやはり湾となったところに文化が栄えたわけなんですが、では、戦争の跡地として有名は「真珠湾」はどうなんでしょうか?何か古来の意味があるのではないかと思うんですが。。。

次回はその「真珠湾」。
古代から伝わるお話を伝授させていただきます。

お楽しみに。

アロハ!

記事: エミコ•コーヘン
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