CULTURE

黒人死亡事件抗議デモの意味

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「Black Lives Matter 」の件、ようやく自分の中で整理ができたので、みなさまに「私の個人的な意見」をシェアさせていただくことにしました。

日本の皆様にも声が届いていると思いますが、アメリカでは、コロナの感染拡大が広がっている最中だというのに、あちらこちらでプロテスト(デモ行進)が行われいています。ハワイでも昨日、大行進がホノルルで行われていました。。と書きながら、日本のニュースを調べてみたら、大阪で1000人にも登る日本の人たちが集まり、デモが行われた。それなら話が早い。

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なぜ、こんなことになったのか、は、きっと皆さんの耳に入っていると思いますが、実際、本当にこの話は根が深いんです。簡単にまとめて話ますと、アメリカが現在、世界のトップと威張っている裏には、成金農家の存在があります。インディアンの土地を勝手に自分のものにした白人たちが、どんどん領土を広げ、商用目的でコットン(綿)などの、農家を経営し、儲け始めた時に、労働者が必要となりました。そこで、アフリカに住む、肌の黒い人たちを、捕まえて、船にぎゅうぎゅうに詰めて、アメリカの農地の経営者に売る、という商売が始まりました。その時にまず、白人たちの間で、「黒人は人間ではなく動物に近い生き物だ」という考えが広まっていましたので、労働者を募るというのではなく、まさに、動物たちを捕まえるように(心のない生き物を捕まえるかのように)銃を向けて引っ捕らえ、船での輸送はこれまら酷いもので、ぎゅうぎゅう詰めの中で死なせないように、縄で繋がれたまま、一日に一度船のデッキに、みなで上がらされ、ダンスを無理やりやらされたりして、着いたアメリカ。その彼らは、なんと、せりにかけられ、売られていったのです。買われた先のオーナーの中には、人情溢れる人も少しはいて、学業を教えてもらったりした黒人たちもいたそうですが、ほとんどが、強制労働を強いられ、働きが悪いと、ムチでバシバシ叩かれ、女性はオーナーにレイプされるはなどと、それはそれは酷い扱いを受けていました。それを救ったのが、アメリカ16台目の大統領のエイブラハム·リンカーン。彼自身も、奴隷のいる農家の息子として育ったのですが、南北戦争という「奴隷解放」のための、内戦を行うことに決めました。結果、多くの犠牲者を出した後、奴隷を多く持つ南側を押さえ、北が勝利。結果、奴隷を開放することになりました。

しかし、です。あれから150年ほどが経っているというのに、未だ、黒人差別が続いています。白人と黒人の所得の違いは、明らかで、一度、大儲けし「財産」を築いた人たちと黒人たちが並ぶことは、容易ではありません。学費自体も、ものすごく高いアメリカでは、実際、良い教育を受けて、良い仕事につけるのは、ますます富裕層のひとたちだけ。「天は人の上に人をつくらず人の下に人をつくらず」という名言がありますが、現実は全く違います。

日本で育った私には「そんなのは気のせいじゃないか」と思った時期もありましたが、一度、子供たちの間で起きた、肌の違いは虐め。それを目の当たりにした時に、差別を受けている人たちの現実は、私が思っている以上に、厳しいものなのだということがわかりました。貧しさは心の貧しさも生み出します。食べ物欲しさに盗みを始め、ドラックに繋がり、暴力に繋がる。そんな親を見て育つ子供が、本当にたくさんいるのです。

今回このように、爆発した理由はやはりコロナの感染拡大の中にもあります。コロナにかかるのは黒人が多いと、専門家が発表し、批評家の数人が「貧しい彼らはエッセンシャルワーカーとして、スーパーなどで働かなければならない上に、大人数で住んでいるから、感染が広がる」と言っただけでなく「奴らは野蛮人だから、手を洗ったりとかの衛生管理ができないからだ」などという話も公表されました。が、実際、エリートと言われる黒人の中でも、コロナ感染はおびただしかったのを確認したある作者は、改めて「人種差別」の事実を浮き彫りにさせました。サラエボ事件が、世界大戦につながったように、押さえられていた物が一気に出た。それでこういう自体になったと、私は思います。

しかし、黒人たちだけではありません。ナチスがユダヤ教の人たちを豚と同様に扱ったり、動物に心がないとし虐待したり、白人たちが先住民たちの村を奪い取ったり。。。それを縮小していくと、学校や家の中でも虐めはあります。問題は「DEHUMANIZE」。人が他の人を「人として扱わない」行為。または自分が自分を「人以上の何か」だと思い込むこと。また逆を言えば「自分は奴に比べてダメなやつだ」と卑下する心。そこにあると思うんです。

そして私たち、「一人一人に、問題がある」と思うんです。

往々にして、私たちは、ボスや、旦那さんや、先生や、虐めっこなどの、権力を持つとされている人の意見が間違っていると思っていても、その「間違えに同意する」行為をすることがよくあります。

特に日本は、年功序列の社会ですから、それで首になることもありますし。しかし、その「間違えに同意する」というのは、自分の意見に蓋をするということで、とても危険なことだと私は思うんです。仲が良いことが一番とし、家族の中でも夫婦同士でも、誰かが我慢して意見をしないでいれば、まとまっているように見えても、本当の繋がりは決して出来上らないのです。

今は特にインスタの時代ですから、常に本当の自分の外見、本当の自分の意見を隠してまでも、周りに認められるのを優先にして、日々を過ごす子供たちや、大人までも、います。そういう歪みが、時代を経て、おおきな問題になっていくのだと私は思います。

で、「意見」は出すべきなのか?
出すべきです。
対立を恐れずに。。

意見とは個人個人のアイデアですから往々にして対立するものです。「今日、夕飯に何を食べる? 」そんな小さいことからも、喧嘩することは出来ます。意見は出し合うべきだと思う。けれども、その奥にあるもの。「一緒に夕飯を食べようとしている」行為を喜びあえば意見の違いも乗り越えられる。こういうことをしなければならない時代にきていると思うのです。

「隣の人は社会党の支持派で自分は自民党だから、嫌いだ」ではなく、実際に、その隣の人が、台風で屋根が飛んだ時に、一緒に処理を手伝ってくれた人だったら、「良い人だから好き」でいいんですよ。嫁は変な宗教にハマっているから駄目だ、ではなく、それでも「いつも孫の顔を見せにきてくれる優しい嫁だ」で、いいんじゃないかと思いますよ。

そういう個人個人の態度が、これからの世の中を絶対によくしていくのだと、私は疑いませんね。
もちろん自分の周りでも前途多難と見ればそうですが(苦笑)鼻歌でも歌いながら、今日のこの日を正直に生きていくとしようと、今回の世界デモで、改めて思いました。

Stay Safe,
Aloha

記事: エミコ•コーヘン
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