CULTURE

ハワイが育む家族の「核」#2

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今日は、前回に引き続き、壊れない家族の核の話しをします。私と主人は今年の12月で結婚22周年を迎えます。たぶん。たぶんというのは何年目だか覚えていないんです
(笑)。それどころか、結婚記念日も二人して覚えていない(大笑)。儀式を重んじる先住ハワイアンたちとは大違いですよね。結婚式もしなかったし、婚約指輪もない。長女の歳から遡って数えてみたら、22年周年かな、、、と(笑)。

写真 元トリプルクラウンのディレクターランディーさんご夫婦も結婚20周年を余裕で
越えられた。私達の変わりに登場してもらいました(笑)

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主人はフランス人とアメリカ人のハーフ。サンディエゴで育ったアメリカ人。私は海外に出るチャンスも全くない相武台という中流階級の住宅地で育った普通の日本人です。

彼のお父さんは、軍人。軍人でユダヤ経。ようするに躾をビッチリされて育った。それが主人です。
一方、私の父は、高度経済成長期にハイヤー会社の所長を勤めていた人。ゴルフやお酒などと仕事絡みのおつきあいでほとんど家に帰ってこれず、その影響か、物事を組み立ててキッチリこなすというのが、元来できない性分の私。

主人の人間形成に大きな影響を及ぼしたのは、親から受けた幼少の頃の思い出だけでなく、混乱した社会に囲まれた経験です。1949年産まれの彼が、ちょうど大学に入る頃、アメリカはベトナム戦争の真っ盛り。運良く彼自身は体の不具で兵士には向いてないと弾かれましたが、徴兵制で多くの若者が兵士に取られ、ベトナムの地で命を失くしました。宗教を信じ、教育を信じ、政府を信じて生きてきたのに、アメリカ政府のソ連との意地の張り合いに巻き込まれ「友人の〇〇も死んだし、〇〇も死んだ」。結果「愛と平和」が基本になる組織や他人に動かれない「揺るぎない個」を持つことが最も大切なことだという生きる信念が、当時の若者たちの中で出来上がりました。

一方、社会の影響で「自分が大事」が心の中で強い主人に対し日本育った私は、個よりも和を大切にタイプでした。「和を大切に」の精神は、物のない時代の戦争中だけでなく、ポストワーの高度経済成長で国を復興させる為に最も大切なものとされました。「和の大切さ」が自分の物になった個人的な思い出は、普段家にいない父が、たまたま仕事を早退して家に帰って来た時、私はお友達とオヤツを食べていました。私は、ケーキを食べ、お友達はオヤツ箱の湿気った割れせんべいを。ケーキが家にある事は本当にマレな話し。罪の意識もなしにそうしていたのです(苦笑)「お友達にケーキを分けてあげないなんてなんて悪い子なんだ!」普段あまり会わない父に怒られた和を大切に出来なかったことが罪意識となり、いつしか個よりも和を大切にする自分が出来上がりました。

写真 私の運命を変えた(?)サンセットビーチの大波

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そんな私たちが出会ったのはノースショアの海。パイプラインやサンセットの大波にチャレンジする私をカメラマンとして撮影していたのが彼。今思うと私たちの距離を縮めたのは、こんな一件があったからです。サンセットに大波が割れるその日、私がドキドキしながら沖に向かうと、世界的に有名なサーファーが堂々とラインナップに位置し、波に乗っていました。その人は私に「エミコ、波は相当でかいぞ、大丈夫か?」と言われました。「これは自分の域を越えている」と判断した私は、ほとんど波に乗らず岸に戻り、たまたま岸で写真を取っていた彼に、有名サーファーに言われたことを、話しました。すると「お前その言葉を鵜呑みにしたのか?なんでそいつに「お前こそ大丈夫か」って言ってやらなかったんだ」と。
私に足りなかったものをこの人は持っている。そう思った瞬間。世界を舞台にするということは「強い個」が必要なんだなと。

写真 ププケアからのサンセット 自然も家族も大切なのはバランス

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逆に彼のある意味強過ぎる「個」は、私の和でちょうどいい具合に薄れています。「無いものを補い合える相手を大切にすること」こそ、「壊れない家族の核」を作る秘訣。家族の核は家族の中のアハ政治の基本。(後に子育ての話しもする予定です)こんな事を言えるのも22年の月日を経て「個」が強まった証拠。逆に強過ぎない様に気をつけるべきかなとも思う今日このごろ(笑) 来週はハワイが育む家族の「核」の続き#3&#4 子育ての話しに入ります。

それではまた次回まで♪
アロ~ハァ~

記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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