CULTURE

テレパシー(願い)を飛ばせるヘイアウ?!

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写真 実際にこのヘイアウからの風景を目の前にしたら、古来から伝わる「テレパシーを
飛ばせる」という話しもまんざら嘘ではない様に思えてくる。

多くの人がハワイに惹かれる理由の一つは『歴史が今でも生きている』からだと思います。様々なところで開発が進みながらも、今だに昔を感じることができる。それは、古来から伝わる話しを伝えるフラやチャントやお話会が、今でも存在するからだと思います。生きる喜びをハワイから教えてもらった私も、ブログを通じてハワイの魅力を皆様にお伝えするのが役目なのだと自負しております。至らない部分も多々あると思いますが、おつきあいくださりありがとうございます:)

そんな訳で、今日は私たち家族が住んでいる場所『ププケア』のお話をさせていただきます。いまですら住宅地になり、たくさんの人が住んでいますが、『あんなところ怖くてすみたくなったからハレイワにしたの』と、ノースショアで育ったお婆さんが言っていたように、60年代に1000坪以上を30万円で売り出したのに、買い手がいなかったような寂しい場所。舗装されてない道に木々が茂り、ポツリポツリとしか家がなかったそのププケア。時代を遡ると、先日紹介したワイメアに住む古来ハワイ人たちが、家やロープの素材を作る木々が茂っていたマウカサイド(山)でした。

その頃からこの辺りは、バリーオブプリースト(聖職者の谷)と言われていました。その由縁は、Oʻahu Kamapuaʻa (オアフカマプアア)と名前の当時のチーフがLono- a- whhi(ロノアヴァヒ=聖職者の中でもハイランクの人)にこの辺りの土地を与えたからなのです。そしてその後、カメハメハ大王が1875年にオアフ島を征服した後、ワイメアバリーはヘヴァヘヴァに与えられました。Hewahewa ヘヴァヘヴァも聖職者だった為、さらに多くの人にこの辺りがバリーオブプリースト(聖職者の谷)であることが知れ渡っていったのです。

1894年~1898年には、立て続けに浸水が何度かおき、ハワイアンたちの住宅や畑が荒らされたという話しも伝わっています。その原因は大波なのか大雨なのかはわからないのですが、近年何度か大波で数件の家が流された時に、『古来を知るハワイアンのお婆さんの話しでは海の前に家を建てるなんてとんでもないことだ!』と、言っていたそうですが、その話しと繋がっているのではないかと。そして、1929年には、この土地は(今のハワイ経済の基盤を作った5大ビックカンパニーの一つ)Castle& Cookeカンパニーのものとなり、ここ辺りの土地は、牧場として使われていました。個人的な話になりますが、私の主人がこの土地を買った頃1978年にも、近くにたくさん牛や馬がいたということです。

様々な変化の中でも取り分け残念な出来事は、ワイメアバリーのMauka(山の上の方)にたくさん生殖していた白檀の木が、外国へ輸出される様になりまもなくすると、サンダルウッドはほぼ絶滅をしてしまったそうです。1930年のことです。

近年の話しになりますが、今の様に住宅地になった訳は、1960年代にある政治家が(もちろん個人のお金で)この辺りの土地をゴッソリと買い、それまで5エーカーという大きさでしか売れなかった規定(法律)を変え、1エーカーの大きさで売り出したことが原因です。それに合わせメインランドのお金持ちたちが、別荘がわりにノースショアに土地を買い出した為、土地の値段が急上昇し、土地の値段があがり、道路も整備され、住宅地として確率していったというわけです。(土地を転がすつもりのない、私たちみたいに一生の土地として住んでいる人間にとっては、固定資産税があがるばかりで迷惑な話しでもあるんですけどね。とほほ。)

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すっかり近代化が進んだププケアですが、誇れる歴史建造物があります。ププケアの坂をのぼり最初のT字路を右に曲ってゆくと、森の奥まで狭いグネグネ道が続きます。その先に出てくるのが、Puu o Mahuka Heiau プウウ オ カフカ ヘイアウ。オアフ島最大のヘイアウです。その由縁がとっても可愛いので、ここで続けて紹介させてくださいね:)

このヘイアウが出来たのが約1600年辺りのころ。1773年に書き残された記録によると、オアフ島のチーフが選挙で選ばれる様になった頃。2人目のリーダーKahahana(カ
ハハナ)に、Kumahana(クマハナ)から政権を移す頃、カウアイ島の強いと言われているリーダーKekaulike(ケカウリケ)が攻めてくるという話しを聞きました。軍事力を持っていなかったKahahana(カハハナ)は、そのカウアイ島が攻めてこないようにと、ヘイアウから願うことにしました。

当時のカフナは『思考は神様たちの吐息であるから、鳥のように飛んでゆき、地球を離れ、宇宙に登り、遠く離れた人の元まで届かすことが出来る』と話しをリーダーにしてい
た為、オアフ島のリーダーは、思考を飛ばせる場所として神聖なヘイアウを設立することにしました。最初にまずププケアの平地の方にヘイアウを作って、トライしたのですが、思考を飛ばすことが出来ませんでした。そして次にこのププケアの海が見える場所にヘイアウを作りました。そこで『カウアイ島のリーダーよ。どうかお互いの平和を守りましょう。』と願ったところ、その思いが現実になりました。その時からこの『ププケアはテレパシーを飛ばすことが出来るところ』と、伝えられる様になりました。知る人ぞ知る話しなのですが。

ちなみに私もその当時カフナの教えを信じています(笑)。このププケアからハワイのアロハ思考を日本の皆様に飛ばすことが出来るんじゃないかと思い、ブログ発信を続けているのです。届いていますでしょうか?:)

ブログ22−3

記事: エミコ•コーヘン
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