CULTURE

アロハな教育 vol.5 「学ぶ目的を知る」

ブログ55−1

写真 / 航海が人々の暮らしを支えていた頃、クーカニロコでは若手アリイたちが集められ、航海技術を学ぶ授業が開かれていた。

    

ハワイ大学教授/博士号を持つ、マヌラ二·アルリ·メイヤーさんが言う
アロハな教育とはどんなものなのか?
今回は6項目のうちの五つめ。
 
お楽しみください。
 
  

『学ぶ目的を知る』
 
『意思と行動が伴わなければ、それは学びはなく、ただのインフォメーションである』
口を揃えたようにハワイアン教育者たちはみな、こう言います。
 
現在の教育では、まるでテレビのクイズショーのような知識で 実際の生活に役立っているとは思えません。
周囲を見回して見てください。学校で良い成績を取っている子供が、家でも隅々のところで大活躍しているかというと、決してそうではないことがわかると思います。
目的があり、意思があり、気持ちがあり、そこに学びが加わってこそ、力になるのです。

学びが生かされなければいけない。生かされなければ意味がない。では、生かされる教育とは?

自分が住んでいる環境、地形や天候や歴史的なものと、学びは重ならなければならないのです。自ずと理解できると思います。全国共通にと擦られた教科書の意味は薄いということに。ただし、決して学びを辞めろ、と言っているわけではありません。

古来ハワイの言葉を聞いて見てください。“Hui ka lima i luna, make ʻoe; hula ka lima i lalo, ola ʻoe”

その意味は、『生きているうちは手のひらを決して上に向けてはいけない。
死んだらようやく手のひらは上を向けることができるんだから。
では、何に一生懸命なればいいのか?

答えはここにあるのです。無駄だと最初は思ってもある学業を一生懸命重ねてゆくうちに、気持ちが入っていくことがある。それは、先祖から伝えられて来たメモリーが、
そのものへの学びという行為に、ブレンドされるということなのです。

そういう教育こそが、実際に生活に役立つものなのです。

ここで日本で流行するフラのことを考えてみましょう。

現在、日本でには180万人のフラダンサーがいます。フラ踊るということは、踊りを覚えるということだけでは意味がないのですハワイの文化に触れて、自分たちの文化を思い起こす。

『自分たちの』囲まれた環境、先祖、見えないものと繋がり、少しでもできるアクションをするようになってフラは学びとして生かされるのです。

別の例えをあげます。『美しい』という文字を教科書で覚えたとする。

ただ文字を覚えるだけでなく、実際に経験しに行くんです。海で夕日を見た感情が、詩になり歌になる。自分の経験が表面に現れてこそ、学びとして蓄積されるのです。

また自分が持っている才能を先に見出したら、投げ出すのではなく、磨くこと。見出せたのは、先に、祖先から受け継いだ才能を確認できたということなのです。それを磨くことは、さらに家族の力を強めることになるといいます。

本物の知識とは次の世代に渡せるもの。次世代に渡すものがないのだとしたら、貴方には知識がないということになるのです。

ブログ55−2

『月うごく音が心に響くとき昨日と今日と明日がつながる』 短歌 by Emiko Cohen

記事: エミコ•コーヘン
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