CULTURE

ハワイの信仰はなぜ「石」ばかりなのか?

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ハワイの信仰はなぜ「石」ばかりなのか?
そう思われている人も少なくないと思います。日本でも同じ様に、石を神の移り変わりと大切にされているところもありますが、石と共にお宮があったり、木で出来た像があったり、石ばかりではないのが日本。なのになぜ、ハワイは石、、石、、、石ばかり。

実は、こんな事情が絡んでいるから。

まず第一に挙げられる理由は、「自然信仰」が色濃く存在していたからなのです。古来ハワイアンの信仰を深く掘って掘って埋もれてみると、辿り着くのが宇宙。宇宙のクリエーターが《カーネ》《カナロア》の神々を中心に、地球や大気を作っていったと言われています(地域により伝わり方が多少異なる)。そこに、生物と植物が、クーとヒナ(男女)の対で、作られた。ようするに、地球に存在するもの全ては(自分たちも含め)宇宙と繋がる大家族。尊い存在なのだとされているのです。ですから、山や石や川は、自分たちの兄弟姉妹。その中でも石は特別。なにせ、何千年(何兆年)もの歴史が凝縮されているのが石なのですから!創世記からの様々な地球上の生物の死骸(生命の証)が、詰められている石は、ハワイアンにとって、ただの石ではないということなのです。そのポハク(石)信仰は今でも特定の人の中で続いています。私の友人の1人ポノ•シン。真のアロハの意味を世界各地で講演し、伝えている人です。驚くことに彼は、ワシントンの政治家たちがギャラリーになる大舞台であっても、演説の台本は作らない。台本の変わりに必ず一つのポハク(石)をポケットに入れて演説をされるそうです。もちろんその演説が立派であることは、言うまでもありませんよね:)

第二に挙げられる理由は、歴史上の出来事です。カメハメハ大王がハワイの島々を統一し、ハワイ王国を作ったのが1810年のこと。その後、10年も経たないうちに、大王は他界。後に王様の座についたのはリホリホと呼ばれるケオプオラニの間に出来た息子。しかし、この息子がなんとも気弱で、実際に大王の後に政治を司ったのは、カアフマヌ摂政でした。20数名いるカメハメハ大王の妻たちの中でも、とりわけ大王に可愛がられていた女性。よるするにカアフマヌが天下を握った時に、それまでの「信仰を辞めること」という法律を作り、ヘイアウ(神社)は政府の人たちの手で焼き払われることに!立派にそびえたっていた神々の像が燃やされてしまったのです。(隠れて信仰を続けた人たちが神の像を洞窟などに隠し、それがビッショップミュージアムに飾られている)

最後にオアフ島の中でもとりわけ「特別な石」を紹介します。

1ウィザードストーン
ワイキキビーチの外れの方に、柵に囲まれて並んでいるこの4つの石は、タヒチから来たヒーラーだと言われています。一時、一般の人の家の壁の中に使われていたこともあると聞きました。

2クーカニロコバースストーン
17世紀の始めのオアフ島のアリイ(カクイヘヴァ)まで、王家の出産で使われていた石。ここからはマナ(パワー)が放たれていると言われていますが、クプナ曰くそのマナは、世を統一する為(人の為に役立つ)マナで個人の目的に使われるものではないと。

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記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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    キングカラカウア

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