CULTURE

ハレイワの「アートな館」から飛び出した大物歌手の話

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その昔、ノースショアの商店街の真ん中に、派手に装飾されたオモチャの家の様な建物があった。

ちょうどパタゴニアのお店の裏あたりに位置していたため、多くの観光客が、「なに売ってるお店なんだろう?」と、中を覗いた。結果、お店ではなさそうと察した人たちは、外に立ち並ぶサーフボードなどのオブジェと面白がって写真を撮る。そして、満足して去っていく。建物の意味を知らないままで。

住んでいるわたしですらも、その建物が何かということに気が付いたのは、かなり後のことだった。ハレイワのあちらこちらに、悪戯ガキを高級にした様な、壁絵がどんどん増えた頃、絵心よりも言葉の力に惹かれる性分のわたしは、その端に書かれた「ART IS」と言う文字が気になった。

「アートとは何か」ー洒落たアーティストのペンネームだな。一体誰だろう。

わたしが気になるものは、すでに他の人が解決してくれているのが常で、やはり、すでに、彼の名前は、広まっていた。その彼があの「アートな館」に住んでいるとことも明らかにされていただけでなく、子供がたくさんいて、しかも音楽の才能がある良い子たちだ、ということが、わたしの耳にも届いた。ペンネームだと思っていた名前の「アートとは何か」は、ペンネームではなく、列記として名前で「ARTIS」(アーティス)だったということも。

その当時。娘3人をホームスクールで育てていたため、そちらの角度からも、「アートな館」は気になる存在となった。その「アートな館」は、たくさんの兄弟姉妹を抱えていた。のちに聞いた話によると11人の子供たちがいると。その中の5、6人が頻繁に、自転車で連ならせ、ハレイワの街を横切る。すれ違うみんなに、見せるおおきく爽やかな笑顔。彼らもホームスクールをやっていると聞いたときから、彼らとの心の中の距離がグンと縮まったのを覚えている。

しかし、彼らの身の上に、これ以上ないであろうほどの不幸が降りかかった。家族の柱。いや、それ以上の存在。太陽に値する様な存在の彼らの父親、「ART IS」が、心臓発作で休止した。「ART IS」が亡くなったすぐ後に、「アートな館」もハレイワの街から姿を消した。。。

忘れていた彼らの存在がまた近くなったのが、3年前のこと。娘がMusical Seedsと呼ばれるローカルのミュージシャンを育てる会に毎月、小さなピアニストとして参加する様になり、そこに来る子供たちへのインフルエンサー。おおきく爽やかな笑顔。「アートな館」の子供たちだった。とりわけ歌の上手いのは、20後半になる長男のロン。すでに世界各地でコンサートをしているだけあり、歌を通しての感情のデリバリーがとても上手い。https://www.ronartisii.com彼が参戦できない時に、くるのが、Thunderstorm「雷雲」と言う名前の弟。若いだけあり、はりのある声と、箱を使ったドラムの手捌きは、ただものでない予感をさせられていた。

そして、今日。全米人気のテレビ番組の決勝。ビデオオーディションから勝ち上がったThunderstormは、ベスト3に入賞した!

決戦で歌ったWhat a wonderful world。「アートな館」そして今でもハレイワに残る「アートとは何か」の壁絵を思い出しながら聞いていたわたしにはわかった。歌詞の奥に隠れた言葉の

素晴らしい世界へ送り出してくれてありがとう。
命を与えてくれてありがとう。

は、「お父さんに向けられているんだ」ということを。

Stay Safe,
Aloha

記事: エミコ•コーヘン
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