CULTURE

井の中の空の青さを知る

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長い歴史のなかで人間は様々な出来事に遭いました。

以前、オアフ島の先住民(最初にこの島に住み出した民族)の血筋を引く方と対談をしたことがあるんですが、その時にその方、民族に起きた過去(はたからみれば悪いことばかり)をあまりにもさらりと言うので、「例えば真珠湾攻撃をした日本人もそうですが、攻撃してきた相手を憎み続けたりとかしないんですか?」と聞いてみたんです。

すると「最悪に思えることも実は大事な出来事なんです。そのことがあったから変化起きて、今があるですから。憎んだり悔やんだりしないで出来事は出来事として受け止めるだけのことなんです」と答えてくださった。

確かに

平和にこの島で暮らしていた人たちだから、すべてが予想外で迷惑なこと。でも、もしそれを「苦悩」として背負っていたらきっと民族は続かなかったのでしょう。

人間の生きる時間を、民族が続く、ただの一部を考えて、良いこともあれば、悪いこともあるけど、「淡々と生き」そして次の章につないでゆく。グレン(先住民族の末裔)が言っていました。「物事には少なくとも2面性があり、良いことの中にも悪いことはあるし、悪いことの中にも良いことは必ず含まれているんだよ」と。

確かに現在。コロナのせいで、すべてが停止してしまったようだけど、ラッキーなことは沢山ありますよね。近年のなかで地球を囲む「大気は最も澄んだ状態」にありインドではヒマラヤが綺麗に見える様になっているし、カリフォルニアの空もものすごく青いそうです。  

「空が青い」と言えば、昔からあることわざで「井の中の蛙」という言葉がありますよね。世の中が経済的に盛り上がっているときには、その言葉は、なぜかネガティブな言葉に聞こえてきます。わたしは、昭和の生まれですから、日本がバブリーな時代な時を満喫させていただいたんですが、その言葉がなぜかプレッシャーの様に感じていました。実はわたし、家の中でちまちま絵を描いたり、お母さんとのんびり過ごしたり、お茶とお菓子を庭でゆっくり食べる、ということに「この上ない幸せ」を感じる人間でした。しかし、時代のせいか、「外に出ろ、外をみよ、向上せよ」的な言葉に押されて、「今の小さな幸せ」よりも「先の見えない何か」をただただ夢をみる様になりました。いつのまにか「今の小さな幸せ」が見えない様になって笑うことのない子供になっていった、のを今でも思い出します。。。。で、現在。ハワイは必要以外の外出禁止を行う様になって、一月半が経とうとしています。そんな中で見えてきたことは、以前感じていた「今の小さな幸せ」です。隣人との会話の楽しさとか、美味しいご飯に恵まれたときの喜びとか、ペットのかわいさとか、空気が吸えることの喜びとか、水の心地よさとか、忘れていた喜びが浮かび上がってきた様に感じています。。。。で、なぜか、急に「井の中の蛙」ってもしかしたら悪い言葉ではないんじゃないかと思い調べてみたくなりました。。。するとやはり!中国の偉い先生が言ったときには、「井の中の蛙大海を知らず」というやはり、小さい世界にいると見解は狭くなる、という意味だったそうなんですが、日本にそれが伝えられた時に、どなたかが「井の中の蛙空の青さを知る」とか「井の中の蛙天の広さを知る」とか「井の中の蛙地の深さを知る」という言葉に変えて、民に伝えたそうです。きっと戦後の高度経済成長時代(バブルの時に)「井の中の蛙大海を知らず」に戻っちゃったのかもしれませんね(苦笑)わたしはあえて今、井の中の空の青さを知る」を逸らせようと思います(笑)

でも、本当に、「古いものを学びそれを今の状況にブレンドさせ心豊かに生きる」という文化人たちの「知恵」がそこには隠れている様な気がします。

そう考えると、いろいろ楽しみです。

未来の楽しみといえば、10年後。みんなが今日のことを、子供たちに、そして孫たちにどう語り継いでいるのでしょうか?

わたしは「みんながね、辛かったこと悲しかったこと不便だったことを人が通るべき「出来事」として丸ごと受け止めてベストを尽くしたから今のこの綺麗な地球が残っているんだよ」と、誇りをもって伝えられたらと思ってます。

『手洗い』と『人と物理的な距離を置くこと』が今一般の人にできるベストな行動で、最前線で働く人への恩恵になります。

拙い文章であるにもかかわらず読んでくれてありがとうございました。そういえばその先住民族はミネフネとかバナナ族とも呼ばれているですよね。

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記事: エミコ•コーヘン
ノースショアの宿(ハワイラブカード加盟店)
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